問題解決実績 [CASE STUDY]

溶射には防食以外に表面改質もあります

溶射

先日、知り合いの金属加工会社の
経営者の方から
こんなご相談をいただきました。

新規取引で以下のポンチ絵のように
「丸棒の面に合わせて斜線の部分を削ってほしい」
と依頼があったのこと。

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そこで切削すると、
取れてはいけない部分まで
ポロっと取れてしまった!と。

よくよく聞いてみると
丸棒に加工されていたのは
溶射だったそうで、

ざっくり言うと
溶射という金属の肉盛り
がしてあったわけです。

当社に来られた経営者の方の会社では
ハイス鋼など比較的硬い素材を
これまで扱ってこられましたが、

今回のは母材が比較的柔らかい
SUS(ステンレス)系の部材だったそうです。

この部品の用途は
はっきりとはわかりませんが、

恐らく摩耗してすり減った部分を
溶射で復活させるため、

盛りすぎた部分を削ってほしい
ということだったのでしょう。

一口に削ると言っても・・・
研磨ではうまく行ったそうですが
切削では取れてしまったとのこと。

この話を聞いた当社の技術者曰く、
「削るものがどういう手法で
なにを盛っているのかまで伝えないと、

最適ではない削り方を
してしまうよねぇ」とのこと。

さらに上のポンチ絵のバツ印の部分。

ここには特に指示はなかったそうですが、
丸棒の先が溶射されていたのであれば
この角を丸くするとかもう少し
細かい指示がないと、

場合によってはこの部分が原因で
溶射部分がポロっと
取れてしまうこともあるそうです。

今回の溶射は防食ではなく
表面改質、再生補修技術としての溶射法
にあたります。

溶射被膜にも
アルミニウム、亜鉛、銅、モリブデンや
セラミックス系など用途によって
さまざまなものがあります。

断熱、耐摩耗、電食防止など
様々な目的で表面改質の溶射が
使われており、

自動車、バイク、航空機、鉄道、
半導体製造装置など
実に多様なものに使われています。

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<新免鉄工所の溶射風景>

当社は防食溶射が専門ですが、

当社だけでは対応できないことでも
技術を持つ会社を
ご紹介することはできますので

溶射という加工法や
その扱い方について
ご不明な点があれば
ぜひご連絡くださいね。

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