![問題解決実績 [CASE STUDY]](https://www.100nensabinai.jp/case_study/img/title_caseEntry.jpg)
● レーザ表面処理
Posted on 2026.01.20
※本記事は、溶接焼け・軽度の錆を定常工程として抱える製造現場を想定しています
「さびや溶接焼けを、何とかしたい」
200Wレーザ機について、複数社のお客様を訪問しヒアリングを行う中で、最も多く聞いたのがこの言葉でした。
溶接焼けは取れます。この写真をご覧ください。

ただし、その背景にある課題は単純ではありません。
本記事では、こうした実際の製造現場の悩みを起点に、 200Wパルスレーザ洗浄が「どこに効き」「どこに注意が必要か」を、 あくまで工程改善・問題解決の視点で整理します。
※本記事の内容は、実際の技術資料および現地ヒアリングに基づく事実のみで構成しています。 また、厚錆や広面積高速処理は対象外としています。
鉄系部材に発生するさび(酸化鉄)は、単なる外観不良ではありません。
を生む可能性があります。その結果として、再加工・手戻り・クレームにつながるケースも少なくありません。
ステンレス鋼(SUS304、SUS430など)の溶接部に生じる溶接焼けは、高温酸化によって形成される酸化皮膜です。
この酸化皮膜は、
という機能的な問題を引き起こします。
特にSUS430では、
といった理由から、従来法の限界が顕在化しやすい材質です。
従来手法は初期投資が小さい反面、
といったランニングコストと間接コストが継続的に発生します。
ここが、現場では見えにくく、しかし確実に効いてくるポイントです。
当社の200Wレーザ装置は約500万円。
確かに、初期投資だけを見ると高額です。
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しかし、実際の製造コストは初期投資+運用コストの合計で決まります。
| コスト項目 | 年間想定額(例) | 備考 |
|---|---|---|
| 研磨材・消耗品 | 30~50万円 | ペーパー、ブラスト材、工具 |
| 作業時間×人件費 | 200~400万円 | 1日2時間×作業者1名×250日×時給2,000~4,000円 |
| 廃棄物処理 | 10~20万円 | 産廃処理委託費 |
| 品質トラブル・手戻り | 50~100万円 | 不良品、再加工、クレーム対応 |
| 年間合計 | 290~570万円 |
| コスト項目 | 年間想定額(例) | 備考 |
|---|---|---|
| 薬液・溶剤購入 | 50~100万円 | 酸洗剤、中和剤、水洗 |
| 廃液処理委託 | 100~200万円 | 特管産廃としての処理 |
| 作業時間×人件費 | 150~300万円 | 浸漬・水洗・乾燥工程の人手 |
| 設備維持(槽、排気) | 20~50万円 | 槽交換、排気設備メンテ |
| 安全管理コスト | 20~40万円 | 保護具、教育、健康診断 |
| 年間合計 | 340~690万円 |
これらは毎年発生するコストであり、3年間では1,000万円~2,000万円に達します。
| コスト項目 | 初年度 | 2年目以降/年 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 初期投資 | 500万円 | - | 装置本体、据付 |
| 電気代 | 10~20万円 | 10~20万円 | 200W×稼働時間 |
| メンテナンス | 10~20万円 | 10~20万円 | 光学系清掃、消耗部品 |
| 排気設備維持 | 5~10万円 | 5~10万円 | フィルタ交換等 |
| 年間ランニング | 25~50万円 | 25~50万円 | 電気代、消耗品費など |
| 3年間総コスト | 約550~650万円(初期500万円 + ランニング50万円×3年) | ||
投資回収の目安は、条件次第ですが約2年。 それ以降は、コスト削減効果が継続します。
※本比較は「手作業工程が存在し、再処理が発生している」ケースを前提としています
レーザ洗浄は、
除去対象の除去閾値より上、母材の損傷閾値より下
という条件領域を狙い、 酸化物や汚れのみを選択的に除去します。
主な作用メカニズムは、
であり、対象物や条件によって支配項が変わります。
STNが採用したレーザの特徴は調整自由度が高い点にあります。 様々な項目を調整できることで、
といった現場ごとの要求に寄せやすい特性があります。
| 観点 | 従来手法 | レーザ洗浄(200W) |
|---|---|---|
| 精密性 | 局所制御が困難 | ビーム径・走査で制御可能 |
| 母材影響 | 削り・エッチング | 非接触で最小化 |
| 安全性 | 粉塵・薬液リスク | 排気管理で対応 |
| 環境負荷 | 廃棄物・廃液 | 廃棄物ほぼなし |
| 工程化 | 手作業中心 | 自動化・半自動化可 |
| 品質再現性 | 作業者依存 | 条件固定で安定※ |
※品質が安定するとは、作業者の熟練度に依存しにくい条件再現性が高い、という意味です。
この比較から見えてくるのは、 「仕上げ工程を安定した工程として扱えるかどうか」という違いです。
レーザ洗浄は万能ではありません。
条件が過大になると、
が生じる可能性があります。
したがって、
「要求品質に対して許容できるかどうかは、実ワークで確認する」
という姿勢が不可欠です。
さびや溶接焼けは、
によって結果が大きく変わります。
当社では、
を短期間で確認できる現地デモ・サンプルテストを推奨しています。
200Wレーザ洗浄は、
であると同時に、
を同時に進めるための工程改善ツールです。
初期投資の大小ではなく、 中期的な総合価値で判断することが、 後悔しない設備選定につながります。
本記事は、レーザ機を導入するか否かの前の 工程の整理にぜひご活用ください。
※現地デモ・工程相談は随時対応しています。できるかできないか、悩まれる前にまずはプロにご相談ください。
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